久しぶりに武田邦彦教授のブログより 

http://takedanet.com/2011/05/post_675c.html


短い情報・・・杉並の放射線


今朝、テレビ朝日の「やじうまテレビ」に出演した時に、柏市のお母さんが放射線を測定しながら、子供を守っている映像を拝見しました。


同じ場所にお住みでも、注意することによって10倍も違います。

このぐらい注意しておられたら大丈夫と少し気持ちが楽になってホテルに帰って、メールを読んでいましたら、読者の方から杉並の測定値が送られて来ました。



d0231842_416210.jpgこの記録は外ですが、外(空間)は0.1マイクロ(毎時)で、おおよそ1年1ミリシーベルトを下回るぐらいです。安心です。


d0231842_4163647.jpgこれに対して、ビルの屋上は6マイクロ(毎時、これは1年に53ミリにあたる)もあったようです。健康に注意するという条件での上限が1時間0.6マイクロですから、その10倍もあります。


お子さんをビルの屋上など、3月に降ってきたままになっているようなところは避けましょう。






困ったことですが、理屈通りではあります。


3月に福島原発から漏れた放射性物質は60京ベクレルです。この量は福島原発がもともと持っている放射性物質の量から言えば1000分の1ですが、柏崎刈葉原発事故で漏洩した量の20億倍です.


仮に60京ベクレルが、日本人一人あたりに均等に降ったとすると、一人あたり約50億ベクレルになります。


もちろん、福島県を中心にしていますし、海にも出ていますので、東京の一部も含めて人口が4000万人、陸に降ったのが20%とすると、一人あたり30億ベクレルとなります。


だいたい同じ数字で、数10億ベクレルが私たち一人一人に割り当てられたようなものです。


一人一人の頭の上に降って来る訳ではありませんが、活動する範囲にこの程度の放射性物質があることを示しています.それが「土、家の中、庭、学校、公共施設、デパート、スーパー、車の上、ホウレンソウ、お茶、ウシ・・・など」の上に降り注いだのです.


・・・・・・


日本人一人あたりの面積は3000平方メートルですから、1平方メートルあたり、100万ベクレルになります。


一方、法律では1平方メートルあたり40万ベクレルを越えたら「柵をしたりして立ち入りを制限する」必要が生じます。


つまり、残念ながら「宮城から東京までの地域で汚染されているところ」は、「すべて制限地域」とも言えるのです。


また野菜の基準値が300ベクレル程度、水が本来は10ベクレルぐらいですから、このような基準値に対して、環境の放射性物質の量が多いことも判ります。


・・・・・・・・・


少し計算したのは、


1) 杉並でも屋上などで高い線量が出てもおかしくはない、


2) お母さんが線量計で子供を守るのは大切、


3) このブログで「やや慎重」な行動と考え方を推奨していること、


4) 政府やNHKが「健康に影響が無い」と言ったのは全体の状態から見ると間違い、


というのを確認するためです。


・・・・・・・・・


東京、千葉、埼玉、神奈川、栃木、宮城などでこれまで注意してきたお母さんは、回りから「神経質すぎる」と言われたと思いますが、それは正解だったこと、子供はえてして隅やヤブに入りやすいので、注意することが大切、であることが判ります。


(平成23年5月30日 午前10時 執筆)

武田邦彦





*******




http://takedanet.com/2011/06/110601_6877.html


【最近の悩みについて】

1. プール
プールのシーズンになってきましたが、プールはこれまでの水を流し、大人が綺麗にして線量を測り、周辺の雑草を排除したら、児童が泳いでも問題はないと考えられます。
児童の皮膚から入ったり、飲んだ自らの被曝は無視するほどと思います。
ただ、時々、線量を測っておく必要があります。


2. 少し離れたところの野菜や食材
福島近辺は全体として危険なのですが、それから少し離れたところでも、食材は注意が必要です.
「安心できる食材」:スーパー等が食材毎に何ベクレルと表示してあるもので、おおよそ10ベクレル以下の食材。10ベクレル以上の食材を「健康に影響がない」とは誰も言えません。
「危険な食材」:ベクレル表示のない食材.特に「安全宣言」、「安全です」と書いてある食材はもっとも危険。放射性物質が含まれていて暫定基準値以下のものを「安全」といっているから、「安全」というのは「危険」なこと。消費者を騙して放射性物質入りの食材を買わせる手段です。
魚:残念ながら測定値が無いので、北海道、四国、九州、日本海、外国産だけが安全になってきました。東北から紀伊半島まで危険です.特にワカメ、コンブには大量の放射性ヨウ素が見つかっています(外国の測定ですが)。


3. 少し離れたところの生活
乳児、幼児を含み、次のことに注意すれば安全です。
1) ミニホットスポットを避ける(ヤブ、排水溝、芝生、植え込み、雨樋の下、吹きだまり。
(注)放射性元素をホットアトムというので、「放射性元素が多い場所」という意味で「ホットスポット」と言っています.
2) 食材を徹底的に選ぶ(上記参考)。
3) 水は大丈夫(どうしても不安なら飲み水だけペットボトル)。
4) 時々、日本海側などに遊びに行き、新鮮な食材と放射線の低いところで子供を休ませる。
5) 風の強い日はマスクをする(地上にある放射性物質の粉が舞い上がるから。これはこれからの台風シーズンで大切です。)


子供に注意したら、大人はその結果として安全になります。地域で子供がおられない方、お年寄りも、次世代の日本のために、子供達が被曝しないように地域の環境(公園の雑草取り、道路の溝の掃除など)を積極的にしていただければと希望します。


お子さんのために除染したいと思っても、お母さん自身が病気がちの人もいて、放射線をあびることは危険な場合もあります。


多くの人が除染にご協力していただきたいと思います.




(平成23年6月1日 午前10時 執筆)



武田邦彦
[PR]
by silverfountain | 2011-06-02 04:23 | 放射能被ばく予防&ケア
<< ここ1,2週間に寄せられた情報より YouTube にたくさん、シ... >>