『 阿賀に生きる 』 - 20年前のドキュメンタリー映画リバイバル   上映 in 下高井戸シネマ

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告発映画なのかと思いきや、見終えたあと、とても穏やかでやさしい気持ちになれる、ほんわかした、しかし、川と大地と田んぼと畑と、鮭と酒と、とともに生きる素敵な人びとをしっかりと丁寧に描いた映画でした。羅患は明らかなのに、水俣病患者に認定されない老いた村人たち。淡々と笑いながら、厳しい自然と共存しながら、そこに生きている人間が描かれていました。告発したいことが濃いからこそ、声高には抗わず、淡々と自然な形で理不尽な悪に抗していました。

自然への畏敬と、その恵みに対する感謝、その逆の脅威も全て熟知している、自然とともに自分の力で生きている自信・・・それら全てが美しく描かれている映画でした。

福島3.11を経験した後、製作から20年経った今観るからこその意味を感じます。


この映画は撮影隊が村人と寝起きを共にし、稲作も手伝ったりしながら製作に3年を要し、1992年に公開。各種の国際映画祭で賞も受賞。故大島渚監督が10年位前に選んだ世界の映画ベスト150 にも入っていました。(勝手な憶測ですが、『ナージャの村』(1996年)の本橋成一監督、『ミツバチの羽音と地球の回転』(2010年)の鎌仲ひとみ監督もこの映画を踏襲しているような気がしました。)

私のイギリス在住の友人で、シュタイナー系の病院でアートセラピストをしている間美栄子さんが、当時この映画の製作(会計)に参加しています。

だから言うのではありませんが、第一次産業が壊滅し、TPPで日本がさらに手をつけられないほどのぐちゃぐちゃな国土になる前に、是非これを観て、今後の生き方を模索してほしい一本でした。

私の実家も農家で、佐渡の現実も思い起こしました。

驚くほど、くだんの水俣病とその抗争が描かれている部分は少ないです。ほんの数パーセント。品がいいほどに遠慮がちなところが却って哀しかったりします。



下高井戸では、5月3日(金)までやっています。その後もまた機会があったら是非観てください☆
下高井戸シネマHP

『阿賀に生きる』公式ページ



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by silverfountain | 2013-04-29 16:57 | 再生・サステイナビリティ
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