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シュタイナーとアリストテレス

とにかく家がサウナのように暑いので、ここのところ、図書館に行って涼んでいます。

先日、園の父母の一人から、「シュタイナーは、自分のことをアリストテレスの生まれ変わりだというようなことを言っていたみたいですよ」と教えてもらったので、なんとなく、アリストテレスのことが頭に残っていて、思想・哲学系の書架にあった学術書を手にとり、中味を読むのは大変そうだから裏表紙の解説だけメモしてきました。(笑)

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           ラファエロ『アテナイの学童』より(左がプラトン、右がアリストテレス)



人と思想 『 アリストテレス 』  堀田彰 著 (清水書院)

学問は驚きから出発する。ごく身近の不思議な事象からはるかに大きな日月星辰の諸相や宇宙の生成にいたるまで、すべての事象は人間に驚きの念を起こさせる。この驚きの念は無知を自覚させるに通じ、ひいて、人間は無知を脱却するために知恵を愛求し始める。

まことに 「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」 のである。

アリストテレスの生涯を貫くものは、この不屈の愛智の精神であった。かれは、あらゆる領域で現象を説明する原理を探究し、進んでそれを統一する観念を確立した。

「現象は脈絡のない事件の生起ではない。万物は、その機能を通じて、永遠に活動する神的理性によって支配されている。世界はこういう生きた善美なる全体である」

と。

この一つの理性、あるいは法則が支配するという観念、これこそ三千年の歳月を経てもなお、われわれに語りかけてくるギリシャ的精神の真髄なのである。


                                  堀田 彰 (東京教育大学助教授)




* * * 蛇足ですが * * * *

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                    アリストテレスとフィリス


色々と資料を当たっていたら、上のような画像が見つかって、調べたら、アリストテレスは、マケドニアのアレキサンダー大王がまだ王子の頃、家庭教師を頼まれて 
弁論術、文学、科学、医学、そして哲学 などを教えていたそうなのです。

ところが、宮女のフィリスといい仲で、彼女のことばかり考えて勉強に身が入らないアレキサンダーに、アリストテレスは厳しく、「女のことなど考えるな」と禁じたので、アレキサンダーがフィリスと謀って、フィリスがアリストテレスに色じかけで迫り、上図のような顛末になったとか・・・?(でも、↓ の記事によると、それは作り話だそうです)


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by silverfountain | 2011-08-17 05:00 | 精神・心への栄養
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